認知症対策net

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認知症の「中核症状」とは

 認知症の症状は誰にでも共通して起こる「中核症状」と、周囲との係りの中で起こる「周辺症状」の2つに分けられます。

中核症状とは、脳の神経細胞が壊れることによって起こる症状で、記憶障害、見当識障害、認知障害(失語、失行、失認、実行機能障害)をいいます。

特に記憶障害は、認知症の初期段階から必ず見られるもので、老化による物忘れとの区別が付きにくく、見逃しやすい症状です。

見当識障害の見当識とは時間や場所など、自分が置かれている状況をきちんと理解することを言います。

つまり見当識障害なると、時間がわからなくなる、よく知っているはずの場所で道に迷うなどの症状が現れるのです。

さらに進行すると、人の顔が分からなくなることもあります。
認知障害とは、失語、失行、失認、実行機能障害の4つをさします。失語は声は出るのに言葉が思い出せない、もの名前が出てこないなど、「健忘失語」と呼ばれるもので言葉の意味や読み書きが可能です。

失行はボタン掛けができない、シャツが着られないなど、よく知っているはずの動作が上手に出来ません。

失認は見たり聞いたり、手で触っても、それが何か理解できず、脳が情報として判断できない状態をいいます。

実行機能障害は計画を立てたり手順を考えたりすることができなくなるものです。この障害は個人差が大きいため、発病前にできていたことができなくなり、仕事上や日常生活において正月時に障害があると判断します。

このように中核症状は脳の障害が直接関わるもので、脳の神経細胞の減少の程度によって進み方も変わってきます。